走査
体感できるほどの急速な時代の変化は、わかりやすい分だけ対応しやすいものです。
厄介なのはゆっくりした変化の方で、何がどう変わりつつあるのか分かりにくく、
うっかりしていると、いつのまにか取り残されることになってしまいます。
1995年にカシオのQV-10が登場しましたが、デジタルカメラのシェアが
フィルムカメラのそれを上回ったのは2004年のことでした。
この間、フィルムカメラの販売台数はゆっくりと下降し続け、
シェアの逆転が生じた後、上昇に転じることはありませんでした。
そしてデジタル化の流れにうまく乗れなかったドイツのカメラメーカーは、
かつての栄華がウソのように、ほぼすべて姿を消したのでした。
また、仮に年に3%のプロダクトが入れ替わるとして、
100年後にどれだけ現在のプロダクトが生き残っているか
計算してみるのも面白いでしょう。塵も積もれば山となります。
関連項目
#194 グラデーション
#511 ロングライフデザイン
#519 リファクタリング
#544 経年劣化を織り込む
#577 マーケティングマイオピアの回避
#583 風潮、パラダイム
#600 あたらしいマーケットに対応する
#609 ポジション戦略
#632 ライフスタイル
参考画像
10分間隔で24時間おなじ場所を定点撮影したものを再構成した「Time’s Landscape 時間の風景」
via: 多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業制作展2011
via: Meme Folder
via: inspire me now
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