走査
現実環境(Real Environment)に仮想環境(Virtual Eenvironment)を組み込むことで拡張現実感(Augmented Reality)が、
仮想環境に現実環境を組み込むことで拡張仮想感(Augmented Virtuality)が、それぞれ生じます。
どちらも場合でも、使用者は複合現実感(Mixed Reality)を味わいます。
プロダクト、使用者、環境を適切にソフトウェア化し、必要な情報を可視化、数量化、記号化し、
完結した秩序ある関係性を築くことで、洗練されたMR(AR、VR)が獲得されます。
ただし目的を明確にしないで開発した場合、技術におぼれる可能性が高くなります。
HMDやボディスキャナなど大仰なハイテク装置によって実現するものばかりがMRではありません。
意識、感覚、身体の拡張感は、古典的なプロダクトでも原初的に味わえます。
さすがにそれらをMRとは呼びにくいですが、情報チップを内蔵した身分証、
携帯電話などの電子機器類、センサー制御による機器類、電子エージェント(アバター、ボット)などを
利用している現代人の多くは、ほとんど常にMRの恩恵に浴していると言えるでしょう。
すでにソフトウェア化されたプロダクトは多く、この数は今後ますます増えると予測されます。
MRの時代はもう訪れているものと考え、携わっているプロダクトの仮想世界における振る舞いを、
あるいは電子化したプロダクトの現実世界における振る舞いをイメージすることで、
これまでにないまったく新しい視座から発想することが可能になるでしょう。
関連用語
サイバースペース
ユビキタス
ビット
アトム
感覚の外在化、感覚の拡張
引用
ハンス・ホラインが、1960年代の終わりに、「今日、あらゆるものが建築となる」と宣言したとき、外部にあってまだ捕捉されていない空間とは、
「テレビであり、人工気候であり、輸送機関であり、服装であり、電話であり」つまり、すべてのメディア空間であった。
『原っぱと遊園地』青木淳(王国社)P.208
関連項目
#275 イメージの世界
#341 インターフェイス設計
#345 センサー制御
#355 ネットとの連携
#365 ビット化
#518 秩序を与える
#523 インタラクション
#524 イメージを形にする
#525 可視化
#528 ホムンクルス
#531 WYSIWYG
#556 演出、レトリック
#600 あたらしいマーケットに対応する
#665 身体機能の拡張
参考画像
via: 革新的発明と製品情報
via: I New Idea
via: Top Blog Posts
via: The uberReview
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